「サトノダイヤモンド(ウマ娘)」のSS・二次小説まとめ15選！名作・人気作からおすすめ作品を厳選しました。

「ダイヤちゃん……何してるの？」

「！？！？」

3月14日、放課後。

背中から突然私を呼ぶ声が聞こえてきて、私は肩を跳ねさせて振り向きました。

「……なんだ、キタちゃんかぁ」

そこにいたのは、短めの黒い髪を揺らす真紅の瞳のウマ娘。

キタサンブラック。明るくて元気な私の親友です。

「いよいよだね、ダイヤちゃん」
「そうだね、キタちゃん」

私達は、期待に胸を膨らませ、トレセン学園の校門をくぐる。
子どもの時、あの人達の走りを見て感動した。
そして憧れ、夢見た舞台へと、私達は脚を踏み入れる。
桜舞う季節。ピンクの桜吹雪が、私達を歓迎してくれている様な気がした。

「あ！見てダイヤちゃん。

「あ、トレーナーさん！ご足労いただきありがとうございます♪」

「あ、あぁ……」

ダイヤと契約を結んでから数年が経ったある日の事。なんと彼女から、マンションを買ったから遊びに来て欲しいと誘われたのだ。

「それにしてもまたどうしてマンションなんて……」

彼女の家は超が付くお金持ちだ。

ダイヤ「トレーナーさんのこと、もっと知りたいです！」

トレ「どうした急に」

夕方、担当バであるダイヤとのトレーニングが終わった後、
トレーナー室でダイヤが言った。

ダイヤ「私の指導をしてくださるトレーナーさんのことを、もっと知りたくって…！」

ウマ娘と担当トレーナーの関係だ。拒む理由もない。

ダ「トレーナーさん……私と大喧嘩、しましょう！ぷんぷんっ！」

ある時、俺の担当バであるサトノダイヤモンドから何の脈絡もなく言われた。

Ｔ「………け、喧嘩？いきなりどうしたんだ…」

ダ「トレーナーさんは私と喧嘩はしたくないんですか？」

Ｔ「当たり前だろ。お前のことは好きなんだから、不満もなにもないし。」

　天気予報では今日一日晴れとの情報だったが、数時間前から雲行きが怪しくなっていた。

ぽつりぽつりと降ってきた雨はやがて土砂降りに変わり、ターフでトレーニングをしていたウマ娘達やそのトレーナーは大慌てで校舎に戻る。

個人的に雨はあまり好きではない。理由は色々あるが、第一に自分はウマ娘のトレーナーというのがある。

俺が明確にトレーナーを目指し始めたのは中学生の時のことであった。

父の影響で小さい頃からよく競馬に連れて行かされたので、各々のウマ娘が走り、栄光を掴み取る様を見ていたのだ。

確か、小学生の時はウマ娘の走る競馬なんて興味がなく、当時は競馬場に行ってもレースに見向きもせずゲームをしていたような気がする。

───むかしむかし…いや、数年くらい前の話か。

1人の女の子が変な男数名に囲まれてるのを見かけた。

ただ事じゃないって、そう感じて…飛び込んだはいいものの

結果はボコボコにやられた。

騒ぎが大きくなってそいつらは逃げたけど…その女の子は無事だった。

？｢…あの…｣

『サトノダイヤモンド、一番人気に応えられずまたも掲示板外』

ネットニュースの一番上、大きく表示されたその文字を思わずクリックしてしまう。

画面に映し出されたのは6着に敗れた宝塚記念のレース動画と敗因が綴られた記事。

反論したい部分はいくつかあれど、GⅠレースともなれば

黒髪のウマ娘と茶髪のウマ娘は目の前の男性を見上げながら顔を赤らめていた。普段の彼女たちを知っている者からしてもこのような彼女たちを見るのは初めてと言うかもしれない。

これが彼女たち……キタサンブラック…サトノダイヤモンドが一目惚れをした瞬間だった。

―――五分前―――

ミーティングが終わり早めの解散になりそうになったところ
急にゲームを持ちかけられた

どうやら好きなところを言えなくなった方が負けらしい

多くて6個か余裕すぎるな

彼女と出会ってもう3年
良いところなんていくらでもあげれる自信がある

トレ「少ない目が出たら一瞬で終わっちゃうけど大丈夫なのか？」

ダイヤ「そうですよね♪トレーナーさんには私がいますもんね♡」

T「ガチの恋愛強者じゃん」

ちょっと冗談のつもりでいったのに、100倍くらいの圧で返されてしまった。

この子は俺の担当バ、サトノダイヤモンドだ。
サトノ家の「GIレースに勝てない」というジンクスを破るべく、日々努力を重ねてきた。

トレ「ふと疑問に思った。担当バの前で彼女達のぬいぐるみ、もといぱかプチを愛でたらどう思うのか」

トレ「良く思わないか、それとも案外ヤキモチ妬いてくれるのか。まぁ別に何とも思わないだろ」

トレ「よし、やってみるか！」

(コンコン)

キタ「失礼します！」

トレ「ん、キタサンか。いらっしゃい」

「さあ、ウチと一緒にスケベしようやぁ……」

「そんなこと一回も言っとらんわ」

「えっ、だって、この前オグリと併走する時に言ってなかったか？」

「それはウチと一緒にやろうや！　やな？」

でも、待って欲しい。とトレーナーは頭にかぶっているキャップのつばを弾いて当時の状況を思い出す。

「冷えるんですか？」

日差しは暖かいけれど、曇ればまだまだ冬の寒さ続くこの頃。
手がかじかんで仕事にならないと、自動販売機で買ってきた缶コーヒーを両手の中で転がしていたところにダイヤの声。
ダイヤ──サトノダイヤモンドは、トレーナーである自分の担当ウマ娘だ。

「まあね。ダイヤは大丈夫かい？」