【ワールドトリガー】クロスオーバーSS・二次小説まとめ15選！名作・人気作からおすすめ作品を厳選しました。

みんなは、何かをふと思い出す事は無いだろうか。
俺がそれを体験したのは4歳の時だった。
「＿＿＿いたっ！」
幼稚園で友達と遊んでいた時に頭痛がした。それも、立っていられないくらいのだ。
「ゆーまくん？だいじょうぶ？」
「せんせい呼ぶ？」
「＿＿＿ううん、平気、」
なにかがあたまにながれこんでくる…！

世界総人口約八割が”個性”と名付けられた特異体質を持ってこの世に生を受ける中で、赤みがかった黒髪に紺色の瞳をした少女、轟咲は何の”個性”も宿っていない型―――所謂、無個性と診断されたのは5歳の誕生日を迎えた日のことだった。父に連れられて病院へと連れられた際にその診断に父が少しばかり不審そうにしていたのを幼いながらに覚えている。

ボーダー本部はいつも以上の騒めきを見せていた。
「昨日入隊した新人、もうB級上がったって」
「最短記録じゃん！」
入隊式を終えたばかりの新人が、たった一日でB級に昇格した。訓練生は最初に1000ポイント与えられるが、仮入隊でその素質によってポイントが加算される。その隊員は3000ポイントからのスタートだった。B級昇格には4000ポイント必要だが、残りの1000ポイントを一日で獲得したのだ。

家を出て、慣れない道を歩くと見えてきた独特な形の校舎。
「ここが雄英、ね」
入試のために訪れたその高校の門をくぐり抜けた。
出水公平がこの世に生を受けて15年と少し。
出水にはこの世界とは別に、もう一つの記憶が存在した。
ブラックホールのような穴の先に存在する異世界。
街を襲う白の巨体。

「君が生きていてくれたのは不幸中の幸いだ、嬉しいよ」
＿＿＿＿嘘
「君は君の父の様に強いんだよ。だから私達と一緒に戦おう」
＿＿＿＿嘘
「きっと、君のお父さんも同じように思っているよ」
＿＿＿＿嘘
「あまり無理しなくて良いんだよ。皆んな怪我しているけど君は父を亡くしたんだ」
＿＿＿＿嘘

｢あ”ぁ”〜〜……｣
｢太刀川さん！ちゃんと防衛任務して下さいよ！｣
建物の上に座っていたのにも関わらず心の叫びを声に出しながら寝転び始めた黒いロングコートを羽織った髭の男に髪が色の薄い金髪のロングコートを着た青年が｢太刀川さん｣と言いながら怒る。その言葉に太刀川と言われた男は青年の方に顔だけ向け、抗議の言葉を発した。

太刀川「随分と丸くなったみたいだな」
俺の目の前にいるのは、元太刀川隊の隊員だった男だ。入隊時期は俺と同じ··········年齢は違うが、言わば同期ってやつだ。太刀川隊設立時のメンバーは、俺と八幡の2人だった
八幡「·········帰「そんなつれないこと言うなって、まじで。頼むから」なんの用ですか、太刀川さん」

ドンッ
「す、すみません」
今日は自分達のランキング戦はないが、Ｂ級上位チームの対戦があるため、今後当たるだろう強豪たちとその解説を烏丸先輩が担当すると聞いて足を運んでいた。
上位という言葉に気遅れし重くなる体を、隊長の責務を果たすという意識だけで動かす。

さて、今日はどうすっかな。
2度目の大規模侵攻から1週間が経ち、街には日常が戻りつつあった。
6時間目の終わりを告げるチャイムを聞きながら、今日の予定を考える。
トリガーのメンテナンスのため、ランク戦はできない。もちろん所属する太刀川隊の任務は休みだ。
「弾バカー、本部行こーぜー」

私、東雲紫乃は現在本部に移動しているんだぁ。
紫乃「ん～今日も疲れたけど、後ちょっとだから頑張ろっと。」
ﾄﾞｽﾝｯﾄﾞｽﾝｯ
紫乃「…….近界民！？こんな時に…….トリガーオン！」
…………..
紫乃「………何で！？何で起動しないの！？こんな…….こんなところで…….グッ！？」

２.3階建て程の白い化け物に心臓辺りを貫かれた両親を目の前にして、ようやく僕は思い出した。
人喰い鬼を滅するための刃を握り、仲間たちと最期まで戦い抜いた記憶を。
どうして。今度は平和な世に生まれたと思ったのに。鬼とは違う、別な化け物が存在するなんて。
このままでは、また有一郎も居なくなる。
ダメだ。イヤだ。

『三門市』人口28万人、ごく普通の街である。
ある日この街に異世界への門が開いた。その門から『近界民ネイバー』と後に呼ばれるこの怪物は異次元からの侵略者。
門付近の地域を蹂躙し街は恐怖に包まれた。
現世とは異なる技術を持つ近界民ネイバーには銃やミサイル、戦車等の兵器は効果が薄く誰もが都市の壊滅は時間の問題と思い始めた。

「……何、今の？」
目の前の光景に、木虎藍は目を丸くする。
ボーダーという組織の本部。
近界民という存在が街を脅かす中、唯一の防衛手段を持つ彼らが切磋琢磨する訓練室にて、無謀とも呼べる戦いが繰り広げられていた。
いや。戦いとも呼べるかわからない。
それは先刻まで、虐殺と言っても過言ではなかった。

あの胡散臭いゲタ帽子の所為だ。
何がとは言わない、とにかくあの浦原さんがこんな中途半端な所に放り込みやがったからこんな事になってると思うしかない。
行くって自分で言ったのは嘘偽りのない事実だが何もこんな適当な所に落とさなくてもいいだろうが！ 気を取り戻してからでもいいだろうが！

アステロイドが肉薄する中、村上鋼は落ち着いてレイガストを構える。
眼前にいる、メガネの少年を見据えながら。
村上は、機を待っている。
少年が――攻め気を出す瞬間を。
村上鋼と眼前の少年は、市街地の仮想空間の中十本勝負の三本目を執り行っていた。
ここまで村上、少年共に一本ずつ取っている。